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ル・コルビュジエ

礼拝堂

近代建築の三大巨匠と呼ばれるル・コルビュジエ

世界の建築界の中で近代建築の三大巨匠と呼ばれる3人のうち1人がル・コルビュジエです。
フランスで主に建築家として活躍し1965年に亡くなっていますが、その功績は今も語り継がれています。

スイスで生まれそこで活動してきたル・コルビュジエは、1017年、パリに出て純粋主義「ピュリスム」の画家として活動していました。
その中で35歳のいとこ、ピエールと友井建築事務所を設立し1920年代に「新しい建築の5つの要点」を提唱しつつ明るく機能的で清潔な暮らしができる空間を作ります。

都市計画案についていくつも提示し、その後、第2次世界大戦後、独自の尺度 モデュロールの考え方を用いてユニテ・ダビタシオン、さらに宗教建築となるロンシャンの礼拝堂などを手掛けその名を世界に大きく知らしめました。

彼の作品は日本にも広く紹介され、建築家を目指す若者たちが彼の元で働いたことも多く、後に建築業界、建築家に大きな影響を与えたといわれています。
美しく存在感のある国立西洋美術館の基本設計がル・コルビュジエであることは、日本の建築家を目指すものとして知らないという人はいないでしょう。

斬新なデザイン、美しい建物、ル・コルビュジエらしい清潔感ある建築物

フルジェス近代地区の建築物といい、クック邸、ヴァイセンホーフ・ジードルンク住宅といい、ル・コルビュジエらしい清潔感と美しさを感じる建物は、施工が1927年とは全く思えない建物です。

1934年に施工されたポルト・モリトールの集合住宅についても外観、内装共に現代に暮らす私達が暮らしたくなる楽しさと清潔感、そしてデザイン性を持っています。
これが本当にこの時代に設計されたものなのかと、疑いたくなるほど彼の設計は時代を感じさせない先進的な建築です。

ル・コルビュジエという天才がこの世にあったころ、多くの建築家がこの人の下で働きたい、教えを乞いたいと思った気持ちも、こうした今残されている芸術的な建築物をみても、十分納得できるのです。

曲線美が美しいロンシャンの礼拝堂

1955年、ロンシャンの礼拝堂が施工されています。
ル・コルビュジエというと四角い建物が多いという感じがありますが、ロンシャンの礼拝堂は曲線美が実に美しく、天に向かって祈りを届けてくれるような上部の形など魅了されます。

内部もランダムに作られたような窓から入り込む光によって、光が美しく内装をてらし、これを計算して作ったのかと思うと、やはり天才なのだと感じます。

ル・コルビュジエの才能を見いだした美術学校

ル・コルビュジエは時計の文字盤職人の父とピアノ教師の母のもと、スイスで次男として生まれました。
時計職人を養成する地元の装飾美術学校で彫刻、釣菌を学びますが、大学教育については専門的に受けていないといいます。

時計職人の息子としてこの道を進むつもりでしたが、時計産業はこの時代、斜陽化しており彼は非常に死力が弱く精密な加工や手技が必要となる時計職人になるにはハンデが重すぎました。

美術学校に在学中、この天才の才能を見いだしたのはこの学校の校長先生、シャルル・レプラトゥニエでした。

この人の勧めがあり建築家のルネ・シャパラと共にファレ邸の設計を手掛け、その後パリへ向かいオーギュスト・ペレ、鉄筋コンクリートの建築のせくしゃと呼ばれる方の元で学びます。

こうして美術学校においてこの天才をみつけてくれた人の助言があり、ル・コルビュジエという天才的な建築家が生まれることになったのです。