日本最古の木造建築・法隆寺
日本の歴史を掘り下げるための旅行といえば京都が有名ですよね。
もちろん京都も素晴らしく、神社仏閣めぐりであればそちらもいいのですが、奈良には奈良で趣がある素晴らしい魅力があります。
特に、ここでご紹介したいのは「法隆寺」。
法隆寺は現存する日本の木造建築の中では最古のものであり、あの推古天皇や聖徳太子が建設に関わったことでも知られる歴史的な建造物です。
日本の木造建築の歴史はここから始まったといっても良く、だからこそ日本の歴史を愛する人は必ずと言っていいほどこの法隆寺を訪れています。
日本ながらの建築美をみることができるという点でも、この法隆寺は素晴らしいのだと解ります。
法隆寺の歴史
法隆寺の歴史は、飛鳥時代にはじまります。
なぜこの法隆寺がつくられたのかについては、「金堂」にある「薬師寺如来像」にて知ることができます。
この薬師寺如来像の光背裏側にはこの法隆寺がなぜ建設されたのかが書かれており、そこから「推古天皇と聖徳太子が、用明天皇の病気を治癒するために法隆寺を作ったが、残念ながら亡くなってしまった。その後、推古天皇が607年に完成させた」とよみとることができ、法隆寺がいつ作られたのかの理由が解ります。
注目すべきは、この文章がすべて漢字で書かれている漢文であるということ。
そこから、ひらがなやカタカナが生まれる前の古い時代に作られたと読み解くことができるでしょう。
そのことからも、法隆寺がとてっも古い建物であるということを知ることができます。
一度は焼失している法隆寺
しかし、法隆寺は日本書紀によると670年に一度焼けてしまったという記録がありますので、現在残っているのはそれ以降に作られた法隆寺になります。
だいたい672年くらいから作られたと言われ、その時に作られたものが今も現存しているということになります。
ここまで法隆寺が長く建っているのは、もちろん守ってきた人の尽力もそうだと思いますが、この法隆寺の建築が素晴らしいものであったからということも忘れてはいけません。
優れた建物だからこそ、1400年の月日に耐えることができたのです。
現在はこの建物にある建築物たちが国宝に指定され、1993年には世界文化遺産に登録を果たしました。
日本最古の建築物が世界遺産に登録された意義は非常に大きいのではないでしょうか。
現在も、この法隆寺にはその時代の息吹を感じたいというひとが多々訪れています。
日本が世界に誇る素晴らしい建物です。