賃貸併用住宅の特徴
憧れの新築住宅を建築したり、二世帯住宅を作ったものの、その後家庭の事情によりそこに住み続けることが難しくなるということもあるでしょう。
よくあるのが転勤によって住宅を引っ越さなくてはならないということで、ほぼ新築の住宅を放置して別の地域に行かなくてはならないと、いうような状況も起きてしまいます。
そこでマイホームの空き室部分を利用して入居者を募る「賃貸併用住宅」という住宅形式が注目をされるようになってきました。
転勤や引っ越しといった事情がない場合であっても、住宅ローンを速やかに返済するための方法としてあえて賃貸併用住宅として建築をするということもあります。
不動産ブームによりアパートやマンションを所有して入居者を集めるという資産運用を行う人が増えていますが、自宅とは別に物件を所有するなら、自分が管理人になってそこで入居してもらうというのも一つの選択肢になるでしょう。
メリット・デメリット
賃貸併用住宅の場合、住宅ローンとして申込みができることから、低い利率で資金を用意することができるというメリットがあります。
通常投資用にアパートやマンションを購入するという場合、アパートローンやプロパーローンという高い金利のローンを組むことになるでしょう。
低い利率で貸出をしている住宅ローンは、貸付の条件として「本人が居住すること」などがついているのが一般的です。
この住宅ローンは自宅として使用する部分が建物の50%以上であれば賃貸併用住宅であっても借り入れすることができるようになっていますので、単独で賃貸住宅を建築するよりもずっとお得に資金が用意できます。
アパートローンなどはだいたい2%以上の金利となっていますが、住宅ローンの場合は1%以下がほとんどなので数十年単位で、返済することを考えればその差はかなり大きな金額になるでしょう。
当初から住宅用として作った場合はともかく、最初から賃貸併用住宅にしようという場合、どうしても建物の大きさが一般住宅よりも大型化してしまいます。
すると当然建築にかかる費用も大きくなりますので、きちんと試算してから賃貸として貸出をしないとローン額が非常に大きなものになってしまう可能性があるのです。
それと家族以外に入居者を募集するということになると、どうしても入居者同士のトラブルが発生しやすくなってしまいますし、家賃の回収リスクも出てきます。
入居がおすすめの人
賃貸併用住宅は、二世帯住宅を作ったもののもう一つの世帯が別のところに引っ越してしまったなど、自宅の多くの部分が使われなくなってしまった人におすすめです。
現在の住居が広すぎて管理に困るという場合に、リフォームをして住居スペースを区別すれば、賃貸として貸出がしやすくなります。